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photo by boy george NYセレブ御用達の国際アロマセラピスト・NY TIME OUT誌に取材された スター・エステティシャン。英国IFA認定・英国CIBTAC認定・NY州ライセンス有・美容業界歴15年。


by aromatherapynyc
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Q2フェイシャルで使われるスーパーソニックってどんな効果があるんですか?

A:スーパーソニックとは日本語で「超音波」といわれています。
医療の分野では、超音波を利用した機械が多く使われていますが、美容の面ではこれまでほとんど研究が無く機器の開発もありませんでした。ところが今から15~16年前、欧米で超音波を顔に当て実験をしたところ、シミが消え、シワやタルミがなくなり引き締まったつやのある顔になるなど大きな効果が発見されました。
 それ以来、超音波を利用した美顔器は世界的に注目されるようになりました。
ミクロのマッサージは触っても感じないミクロン単位の超高速振動。 肩こりや腰痛のときの上手なマッサージは大変気持ちの良いものです。スポーツ選手などは試合の後などに必ずスポーツマッサージで筋肉をほぐし調子を整えています。
 超音波を使うと、一秒間に100万回のこまかい振動が肌と身体に働きかけ、ミクロの振動で手や機械では味わえない独特の効果を生み出します。
肌を若返らせる温熱作用 一秒間に100万回のこまかい振動を肌に当てると、10分程度で体表から4~5センチ位の深さで0.5~1度ほど温度が上がります。 医療ではこの温度を利用して、高熱に弱いガン治療を行っています。これは、患部に超音波を当てて温度を上昇させガン細胞が弱ったところに抗がん剤を与えるハイパーサーミアという治療器がありますが、美容器より出力が高く、3~4度上昇させることができます。
 体の深部で温度が上昇すると細胞の物質代謝がさかんになり、その部分の血流が活発になります。血液の流れが活発になると、物質代謝もスムーズに進みます。
 毛細血管が届いていない表面の近くでは、血液の代わりにリンパ液が細胞のすきまに入り込んで、物質代謝のはたらきを担っています。
 リンパ液が何らかの影響で滞ると皮膚表面の物質代謝がうまくいかず、肌も荒れることとなります。お風呂あがりや就寝前に顔や脚のマッサージをすることは、血液やリンパ液の流れをよくするので大変健康的といえます。
 このマッサージの代わりに超音波を使うと、ミクロマッサージと温熱効果でよりリンパ液の流れを活発にするので、物質代謝が正常化していきます。
 お顔の物質代謝が活性化すると小ジワが徐々にすくなくなり皮膚が若返ってきます。これは表皮の基底層にある基底細胞の細胞分裂が正常化するので、皮膚の新陳代謝が一般的な周期(28日)に近づいてきます 温熱作用は肌を若返らせるばかりではなく、うれしいことに痩身効果もあります。温熱で体内に溜まっている余分な脂肪が分解されやすい状態になり、ミクロのマッサージで分解が促進されるからです。
 また皮膚の新陳代謝が進むと、汚れや老廃物が落ちるので、この点からもつややかで若々しい肌が作られていくことになります。
毛穴の汚れまでおとす 超音波のもう一つの特長は、発泡作用(キャビテーション)です。
 一秒間に100万回もの高速振動で水の分子に圧力を加えると、分子と分子の間に瞬間的に空間ができ次の瞬間にはつぶれるといった状態がくりかえし発生して、小さな泡がたくさん湧き出てきます。
 この振動と泡の効果で、洗浄作用が生まれます。振動でかき混ぜて汚れを落とし、泡で汚れを包み込んでしまいます。
 この発泡作用は、油汚れも簡単に落としてしまいます。まず、微細な振動で油汚れを細かくし、ふるい落とします。次に、泡が油を取り込んで逃がしません。水と油ははじきあうので、油は泡に閉じ込められたまま、外に出ることができないのです。
 お風呂に入って「からだの芯まで温まる」とよくいいますが、本当に体温以上に温まるのは表皮だけ、身体の奥深くまで温まるのは、超音波だからこそなのです。
 体の脂肪はこの温熱効果で分解されやすい状態になり、次にミクロのマッサージによって分解が促進されます。
 人の手で行うマッサージよりも物質代謝の正常化が促進されるのです。 また、超音波による洗浄は、毛穴のすみずみまで汚れを追い出してしまいます。
肌のハリが若さの証拠 10代まではハリのあった肌も、20代をすぎるころからだんだん衰えてきます。衰えた肌は真皮にあるコラーゲン繊維やエラスチンの老化が原因です。この肌に超音波をあてると、不思議なことにシワがなくなったり、タルミがとれ、ハリやツヤがよみがえります。
 このときの真皮の変化は、実際に目で見て確かめることができませんから、超音波がどのように真皮に働きかけているかは、実のところよくわかっていません。しかし、真皮の仕組みから推論して、研究者の間では次のようなことが考えられています。
 コラーゲン繊維の橋かけ結合が少なくなっているのではないか? 余計な橋かけは本来の橋かけと違って結合が弱くなっています。そこで超音波の振動で壊されてしまうと、余計な橋かけが減れば、肌のゴワゴワが少なくなります。
 また、変形してねじれたエラスチンも正常になります。これも振動によってもとに戻るからではないかとおもわれます。
 たしかに超音波をかけて10~20分すると、弾力が回復して引っ張る力が増えてくるので、肉眼で見ても、あきらかに小ジワが少なくなっています。
 コラーゲン繊維やエラスチンは、真皮の繊維芽細胞でつくられています。超音波の作用によって、正常なコラーゲン繊維やエラスチンが生まれることで皮膚の弾力とハリが増します。
 これは、肌の老化を防止することにつながってきます。
活性酸素にも有効 老化にはさまざまな原因がありますが、その一つに活性酸素があります。活性酸素は細胞を攻撃して老化させたり、ガンなどの原因になったりと人体にとって悪い影響をあたえることが多いのです。
 私達の体は小さな細胞の集まりです。この細胞を包んでいる細胞膜はリン脂質からできています。リン脂質の原料になる不飽和脂肪酸は、体の中では欠かすことのできない栄養素ですが、活性酸素と結びつくと過酸化脂質という物質に変わります。過酸化脂質は色素沈着を起こしてシミを作ったり、表皮の細胞を壊して皮脂膜をつくりにくくしたりします。
 紫外線も肌にあたると活性酸素を増やし、肌の老化やシミの原因となります。
 活性酸素は、他の物質と化合しやすい酸素のことで大変不安定な物質です。このことが過酸化脂質を増やして老化の原因になっているのですが、皮膚に超音波を当てるとあきらかな若返り効果が見られることから超音波の振動によって皮膚の活性酸素が壊れているのではないかとも考えられています。
表皮をきれいにしよう! シミが生まれるメカニズム。 シミはお肌の美容にとって大変気になる存在です。シミはおもに日焼けや老化によってできますが、このほかにもカブレのあと、化粧品・香料などによる皮膚炎、ホルモンバランスの異常、メガネのあたる部分や生まれつき体質的にソバカスのできやすい人がいます。シミやソバカスはいずれもメラニン色素が沈着した状態です。
 メラニンは、表皮の基底層にあるメラサイト(色素細胞)という細胞で作られています。生まれた時は褐色のメラニンも新陳代謝で表皮近くまで来ると、白色メラニンという色のないメラニンに変化する性質があります。ところが日光に当たると再び褐色に戻ってしまいます。しばらく太陽に当たらないと皮膚が白くなり、太陽に当たると再び褐色になるのはこの影響なのです。
 メラニンの働きは、肌の色を決めるだけではなく、いちばん大事な役目は紫外線から体を守る役目をしているということです。
 また、サンバーン(日焼けによる炎症)を防ぎます、サンバーンは肌が赤くなりヒリヒリする火傷の一種です。この後一週間程度で本格的な日焼けが始まりますが、これをサンタンといって「これ以上日焼けをしてはいけない」という皮膚からの警告です。増殖したメラニンが周囲の細胞をおおって紫外線から必死に守っている状態です。
 この状態が過ぎると、日焼けのあとが目立つようになり、シミの状態で残ってしまいます。
 シミが多く残るようになると、老化現象の第一歩に入っているかもしれません。
くすみや黒ずみを解消!
 シミのある場所に超音波をかけて10~20分もすると、だんだん色が薄くなってきます。大きなシミは数回~数十回かけなければなりませんが、小さなシミは短時間で薄くなります。
 これは、超音波がメラニンを酸化して、破壊してしまうのではないかと考えられています。
 超音波はシミを薄くするだけではなく、色を白くする美白効果もあります。もともと色白の方が日に焼けて褐色の肌になったのを、超音波でもとにもどすばかりではなく、いわゆる黒ずみやくすみを色白に戻すのです。

ニキビにも効果的!
 毛穴の奥にある皮脂膜の材料である皮脂が、毛穴につまってできる炎症です。とくに脂性の肌のできやすく、ファンデーションや油性クリームで毛穴をふさいだり、油物や甘いものをたべてできる人もいます。
 ニキビをつぶしている人がいますが、痕が残るのでやめたほうが良いでしょう。このように厄介なニキビですが、超音波をかけると洗浄作用のおかげで毛穴が掃除され、大変直りやすくなります。
 毛穴につまった皮脂が振動で柔らかくなり、押し出されるからです。
 もちろん膿のあるニキビも、同様に無理なく追い出しますので、治りやすく、しかも痕が残りにくいのが
特長です。 

皮膚から化粧品を吸収させる? 宣伝で、「化粧品の成分を肌から吸収させて、しっとり滑らかにする」という意味の内容を聞きますがそれなら、お風呂に入っているとお湯が体の中にしみ込んでくるでしょうか? 水分でも化粧品の成分でもそれだけで皮膚から何かを吸収することはほとんどありません。
 なぜなら、皮膚にはバリアゾーンという体を守る防護膜があるからです。このバリアゾーンがしっかりしていれば、角質層までしみ込んでも、そこから体の中に簡単に入ってくるということはありません。
 ただし、油性のものならば、ごくわずかに毛穴から入ることがあります。
 このように化粧品などを肌に塗るだけでは、簡単には浸透していきませんが、超音波を当てると、バリアゾーンがあるにもかかわらず、皮膚を通して成分を導入させる働きがあるからです。
 これをフォノフォレーシスといいます。フォノとは音のこと、フォレーシスとは伝達です。日本語では「経皮吸収を促進する方法」といい、おもに医療分野で、効き目が長く副作用が少ないなどの利点のある塗り薬を超音波で吸収させる治療法があります。
 ………ということは、天然素材のよい化粧品をしようしているとお肌にとってよい影響が出、化学成分が多く、界面活性剤などの多い化粧品をつかっていると、その成分がしみ込んで悪い影響を与えることが予想されることとなります。

肌を引き締める温冷効果! 超音波の温熱効果でお肌を温めたあと、急激に冷却すると肌が引き締まり、小じわができにくくなります。例えば、東北地方には美人が多いといわれるのは、寒暖の差が激しいからとではないかと考えている人もいるようです。部屋の中は温かいが、外に出ると急に冷たくなる、これを繰り返しているからでしょう!
 例えば冬の朝、洗顔をお湯でするより、冷たい冷水でしたほうが肌が強くなり、きめ細かくなる!という話をよくききます。
 これを美容に応用したサーモジャンクションという温冷効果装置があります。温熱を移動させて片方に偏在させる装置で、エアコンのように室内は冷たいが、室外機は熱いという原理と似ています。
 この方法を、ホットアンドクール・メソッドと呼んでいます。
by aromatherapynyc | 2004-09-08 16:46 | フェイシャルQ&A